Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 茨城 開催報告
学生や若手エンジニアを対象とした IoT システム開発のスキルアップイベント「Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 茨城」が 2019 年 1 月 - 2 月に茨城県笠間市と水戸市で開催された。JavaScript や HTML といった Web 技術を使ったセンサーやモーターの制御を 2 日間のハンズオン形式の講習会で実践的に学び、その後、3 週間の準備期間を経て、実際に IoT デバイスの作品づくりに挑戦する「ハッカソン」が行われ、8 チームが作品制作に励み最優秀賞を競い合った。
ハンズオン講習会
ハンズオン講習会は、2019 年 1 月 12 日 (土) - 13 日 (日) の 2 日間に渡り、「笠間市地域交流センターともべ」で開催された。中学生、高校生、大学生、社会人と 36 名の参加者が集まった。
初日の午前中は、サービスデザインイノベーション株式会社の前田正文氏が自身の豊富な社会人経験を踏まえながら電波リテラシーなど IoT の基礎知識について講義を行った。
同日の午後からは、茨城県立産業技術短期大学の赤津典生氏が講師を務め、Raspberry Pi 3B+ を使用したハンズオン研修が行われた。
最終日の午後には、ハッカソンに向けたチーム分けが行われ、チームで CHIRIMEN for Raspberry Pi 3 の応用編に取り組むとともに、制作する作品のアイデアワークワークショップを行い、最後に制作テーマの発表が行われた。
ハッカソン
2019 年 2 月 2 日 (土) - 3 日 (日) の両日、茨城県産業技術短期大学校でハッカソンが開催された。34 名・8 チームが参加し、講習会で学んだ IoT の基礎知識・技能を活用した作品制作を行った。制作時間は初日と 2 日目の午前中。若者ならではのアイデアとプログラム技術を活かし、時間ギリギリまで作業に没頭した。
2 日目の午後には、4 名の審査員による審査が行われた。審査員が各チームを回り、5 分間のプレゼン、5 分間の質疑応答が行われた。なお、審査項目は、「ソフトウェア、ハードウェアの実装力」「アイデアの独創性、ユースケースの有用性」「無線の活用度」の 3 項目であった。
審査結果は、懇親会の場で発表された。審査員特別賞は「半加算器」「コンピューターおじいちゃん」「チーム 298 (チームつくば)」「茨城の農業を救い隊」の 4 チームが受賞した。副賞として「県内博物館・美術館の無料招待券」「茨城国体グッズ (ピンバッジ、ボールペン、応援棒)」が贈呈された。
最優秀賞は、茨城工業高等専門学校生のチーム「人数少なイズム」が受賞した。審査員からは「アイデアの独創性・ユースケースの有用性」について高く評価された。また、同チームは、3 月 8 日に東京で開催される「スマート IoT 推進フォーラム総会」に招待された。
参加チームおよび作品概要
Team A 半加算器
作品名:スマート信号機 【特別賞受賞作品】
丁字路や見通しの悪い道に設置し、事故を防止することを想定し作成。側距センサーを使用し、反応があればその方向に対応する LED を光らせ歩行者や運転者に注意を促す。
Team B 3√i (トリプルートi)
作品名:GPS Traveling Assist System (GTAS (ジータス))
GPS センサーと温度センサーを取り付け現在位置と温度を取得。GPS から衛生経度を計測し、その値によりディスプレイの表示内容を変える。観光ツアーでの活用を想定。
Team C SUIKOU
作品名:先生探索
人に反応して写真を撮り、メールに写真を送る。校内の先生の位置把握を目的に作成したが、人の位置を把握したい場面での幅広い利用が考えられる。
Team D Cycle.js (サイクルドットジェイエス)
作品名:動く生活管理 (目覚まし時計)
時間になったらモーターによる物音とスピーカーの音で起こす。その後にカメラの動体検知と音センサーにより感知し、二度寝をしていれば再びアラームをかける。また、二度寝の回数や睡眠時間の推移を可視化する。
Team E コンピューターおじいちゃん
作品名:スマートプラント 【特別賞受賞作品】
スマートに植物を育てる。自動水やりや環境データの計測、グラフ化が可能。
Team F 人数少なイズム
作品名:観光地と観光者をつなぐデバイス「Bridge」 【最優秀賞受賞作品】
スマホを使い、Bridge に表示された QR コードを読み取るだけで観光地を記録できる一方で、観光地側もユーザーの訪問回数などを確認できる仕組み。
Team G チーム 298(チームつくば)
作品名:スマートごみ箱とスマートライト 【特別賞受賞作品】
スマホでの操作が可能なゴミ箱とライト。種別ごとにゴミ箱を作成すれば分別の簡素化も可能。寝たきりの人の生活支援利用も想定している。
Team H 茨城の農業を救い隊
作品名:スマート田んぼ~田所さん家の田んぼ~ 【特別賞受賞作品】
Web アプリからの指示を基にカラー LED の点灯や色の調整、水やりを行う。内蔵されている各種センサーから、田んぼの状態を取得し、Web アプリに送信する。
Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 茨城 開催概要
日程/会場 | ハンズオン講習会 |
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笠間市地域交流センターともべ |
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ハッカソン |
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茨城県立産業技術短期大学校 (ハッカソン会場は上記に変更となりました) |
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主催 | 総務省関東総合通信局 Web×IoT メイカーズチャレンジ 茨城運営委員会 |
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協力 | 茨城県、 笠間市、 茨城大学、 茨城県高度情報化推進協議会 | |
後援 |
スマート IoT 推進フォーラム |
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運営事務局 |
株式会社常陽産業研究所 お問い合わせ先: iot-ibaraki@joyonet.co.jp |
申し込み
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