ハンズオン講習会

Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 前橋のハンズオン講習会を 2018 年 12 月 15 日 (土) - 16 日 (日) の 2 日間の日程で群馬県前橋市の前橋プラザ元気 21 内 中央公民館ホールにて開催した。

主催者の総務省関東総合通信局 情報通信部 情報通信部長 山下 朝文 氏からの激励の言葉で開会した講習会初日、最初のプログラムとして IoT と電波についての基礎知識を学ぶ講義が NPO 法人日本 Android の会理事長の嶋是一氏によって行われた。実機を用いた実践講習を前に、まずは IoT とは何か?や電波の有効利用や無線の法制度などについて丁寧で分かりやすい説明を受け、受講者たちの中には真剣にメモを取る姿も見られた。

続いて、KDDI 株式会社 技術開発戦略部 マネージャーの宮崎 典行 氏が講師となりハンズオン講習 (実践講習) がスタートした。各参加者には 1 台ずつ開発環境である Raspberry Pi 3 B+ と小型のモニターやキーボード、マウスが用意され、本日の講習の教材となる CHIRIMEN for Raspberry Pi 3 のチュートリアルの基礎編で使用するための SD カードやブレッドボード、LED ランプ、ジャンパー線やセンサー、抵抗器などがセットされたスターターキットも配布され、各自ハンズオン講習の環境のセットアップを行った。

CHIRIMEN for Raspberry Pi 3 のチュートリアルに従って、ウェブ技術を使用して LED を点滅させるサンプルプログラムを動かしたり、物理的なスイッチを使ってモーターを制御する方法を試したりと、チュータースタッフの手助けを借りながら、各自自分のペースで学習を進め 1 日目の講習が終了。

講習会 2 日目は、午前中を中心に、光センサーや距離センサー、加速度センサーといった様々なセンサーを試したり、複数のセンサーの組み合わせた使用などにも挑戦したりし、実践講習のプログラムを終えた。

午後からは、ハッカソンのチーム分けが発表され、ハッカソンに向けての作品のアイデア出しに向けてのワークショップを実施。アイデアワークショップは、群馬大学社会情報学部 吉良 知文 准教授がファシリテーターを務め、事前に課題として出されていた群馬をテーマにしたマンダラートの披露から各チームのディスカッションが始まった。「群馬をスマートにする IoT ツールを作ろう!」をサンプルテーマとしてアイデア出しやアイデアの整理・絞り込みが行われ、後半は各チームのハッカソンに向けての作戦会議時間を設けた。

講習会の最後は、チーム毎にハッカソンに向けての作品テーマ設定の進捗を報告し、講師やメンターからのハッカソンでの作品制作のアドバイスを受けて閉会となった。

ハッカソン

2019 年 1 月 19 日 (土) - 20 日 (日)、12 月に実施したハンズオン講習会の成果発表イベントとして、群馬県前橋市の中央公民館ホールにてハッカソンを開催した。

7 チームに分かれた参加者たちが年末年始をはさんで約5週間の準備期間を経て再集結することとなったが、残念ながら、インフルエンザ流行の影響で出席が叶わなかった参加者が複数出たため、最終的に 6 チーム 24 名がそれぞれ 2 日間の作品制作に取り組んだ。

作品制作の条件は、1) 無線の活用を前提として、ネットワークサービスの連携もしくはネットワークからのコントロールが可能なこと。2) Web 技術を活用したシステムであること。そして、3) 講習で学んだ Web GPIO API または Web I2C API を使った創作物であること。の 3 点。今回は、ソフトウェアだけでなくハードウェアを伴うハッカソンであるため、作品制作にかかる材料費を上限税込 25,000 円の範囲内で主催者負担とすることとした。

基本的には、ハッカソン前の準備期間中に各チームでセンサーや材料などを調達してハッカソン当日に持ち込む前提ではあるが、会場内には当日部品が不足して作品づくりになるべく支障が出ないよう、様々な材料や道具が用意され、参加者たちは自由な雰囲気の中、IoT デバイス制作に真剣に取り組んだ。

参加者の経験不足や力不足を補助する要員として、当日は、ソフトウェア開発やハードウェア制作の知識を持つエキスパートがメンターやチューターとして参加し、積極的に参加者の作業の手伝いやアドバイスを行った。

ハッカソン 2 日目は、各チームとも追い込み作業となり、慌ただしくハードウェアの仕上げや作品の動作確認などを行う姿が見られ、成果発表の時間を迎えた。

作品審査は、地元前橋市から情報政策担当部長の大野 誠司 氏、上毛新聞社 取締役の鎌田 一郎 氏、株式会社クライム 代表取締役の金井 修 氏、そして主催でもある本イベント前橋運営委員会 主査を務める KDDI 株式会社の高木 悟氏の 4 名により行われた。

各チームは 5 分間で作品のデモンストレーションと説明を行い、審査員からの質疑応答を行うスタイルでの成果発表だったが、終始、興味深い作品の数々に対して審査員から多くの質問が寄せられた。

全 6 作品の紹介後、審査の結果、最優秀賞は、チーム C (uekibachi) の作品「動く苔 2.5」が受賞。地元群馬で開催される「ぐんまプログラミングアワード」のファイナリストと共にステージでの発表権が得られる「GPA 賞」には、チーム G (チームじいや) の作品「物理的厄除けだるま じいや」が選ばれた。また、チーム D (学校革命委員会) の作品「身体測定 with FUN」は、特別賞 (クライム賞) に選ばれ、入賞チーム全員に今回の教材にもなった Raspberry Pi 3B+ が副賞として授与された。

表彰後の懇親会では、総務省 国際戦略局 通信規格課 福島 千枝企画官より参加者へのねぎらいの言葉が贈られ、参加者や講師陣、運営メンバーや審査員を含め交流を深め、ハッカソンの終了となった。

審査の様子
最優秀賞受賞の様子
GPA 賞受賞の様子
特別賞 (クライム賞) 受賞の様子

参加チームおよび作品概要

Team B B

作品名:スーパービニールハウス

農業を総合的にサポートする多機能管理システムが搭載されているビニールハウス。温度センサーでビニールハウス内の環境を測定し、遠隔地からでも管理画面でモニタリングできる。また距離センサーとカメラを用いた防犯機能も搭載している。ビニールハウスの扉が開かれたことを距離センサーが感知し、その瞬間カメラが作動、備え付けの非常鈴も鳴る。撮影した画像は、他の情報同様に管理画面に表示されるため、侵入犯の記録を残すことができる。

Team C uekibachi

作品名:動く苔 2.5 【最優秀賞受賞作品】

太陽光を求めて自分で明るいところに移動するというコンセプトのもと、多機能を実装した植木鉢。植木鉢の移動には、ライントレースを採用し、光センサーが一定値以上になったら停止する。また、付近の光量、湿度、気圧をセンサーで計測して Slack 上に通知するほか、モイスチャーセンサーで測った土の湿り気を NEOPIXEL で顔の表情で伝えることで、植木鉢が生きているように見えるよう工夫した。

Team D 学校革命委員会

作品名:身体測定 with FUN 【特別賞 (クライム賞) 受賞作品】

学校で行う「身体測定」を楽しく過ごすためのデバイス。時間の無駄が多い待ち時間の間、生徒は Raspberry Pi で作られたカラオケボックスで楽しむことができる。プロジェクターで歌詞画面を投影し、マイクで認識した歌声を取得。音声の高低を判定し、イルミネーションで音域のずれをフィードバックしてくれる。また身体測定自体も簡単に行うことができる。ボタンを押すと測距センサーが作動し、瞬時に身長などを測定。そのデータはオンラインのスプレッドシートに蓄積される。記録の自動化によって、入力作業の手間を省く工夫が凝らされている。

Team E 夏休みの宿題

作品名:触ってだるま

大きな筐体の「だるま」とコミュニケーションをとることができるデバイス。体のあちこちにあるタッチセンサーに触れると、OLED ディスプレイで表情豊かに感情を表してくれる。また、反応に合わせて Slack 上のアカウントも発言する。よりコミュニケーションのリアリティを出すために、ディスプレイへの表情表示の高速化を工夫して行った。

Team F パンデミック

作品名:上毛かるた 自動読み上げ君

群馬の郷土に伝わる遊び「上毛かるた」を 2 人でやりたい!という願いを叶えてくれるデバイス。かるたの読み札を自動で読み上げてくれるため、読み人が居なくても 2 人でかるた遊びができる。取った札は各プレイヤーの箱に入れると、3 軸加速センサーがそれを感知しカウントし、点数計算も自動で行われる。勝敗も判定し、サーボモーターで制御された虎の人形が勝者の旗を振り上げる。

Team G チームじいや

作品名:物理的厄除けだるま じいや 【GPA 賞受賞作品】

群馬名産の高崎だるまがもつ「厄除け」のご利益をセンサー技術で再現したデバイス。とりわけ風邪や体調不良といった厄を払ってくれる。だるまの前に立つと、温湿度・気圧センサーの BME280 でユーザーの健康状態を診断。表情豊かに健康アドバイスを返し、風邪予防を促してくる。表情は LED の色合いで表現し、健康アドバイスは LINE 宛にメッセージが届く。おじいちゃんのような可愛らしい喋り方と親しみやすい表情によって、風邪予防により関心をもち、積極的に体調管理をしてもらえるよう工夫した。

Web×IoT メイカーズチャレンジ 2018-19 in 前橋 開催概要

日程/会場 ハンズオン講習会
内 中央公民館 3 階ホール
ハッカソン
内 中央公民館 3 階ホール
主催 総務省関東総合通信局
Web×IoT メイカーズチャレンジ 前橋運営委員会
協力 群馬県前橋市共愛学園前橋国際大学群馬大学前橋工科大学株式会社クライムKDDI 株式会社上毛新聞社群馬大学 学生団体 PPP-CCHIRIMEN Open Hardware
後援 スマート IoT 推進フォーラム
運営事務局 公益財団法人 KDDI 財団一般社団法人 WebDINO Japan
お問い合わせ先: info-webiot-maebashi@webdino.org

告知チラシ (1 MB PDF)

2017 年度 (Web×IoT メイカーズチャレンジ 2017 in 前橋) の開催報告はこちら

申し込み

詳細はこちら (Connpass サイトへ移動します)